衆院で強行採決された中小企業金融円滑化法案——信用保証付きの融資は対象 外で実効性に疑問
借り手の中小企業が申し出れば、金融機関は貸付条件変更に応じるよう 努めることを定めた中小企業金融円滑化法案が、11月20日未明の衆院本会議で民主党など与党の強行採決により可決され、参院へ送付されまし た。
中小企業の救済をうたっていた同法案ですが、信用保証協会の保証付きの借り手は対象 外という大きな問題があります。
資金繰りの苦しい企業は、信用保証無しでは融資を受けられないのが現状です。そうした信用保証付きの融資が対象外では、実効性は大い に疑問です。一方、信用保証無しで金融機関が直接貸している借り手とは、余力がある企業か、逆に、保証が得られないほど苦しい企業です。条件変更への対応 は努力規定なので、金融機関は返済余力のある借り手の申し出を優先する可能性があります。そして、結果的に融資が焦げ付いても4割を国が負担(結局は国民 負担)するしくみになっています。
同法案は、亀井金融相が当初打ち出した「3年程度のモラトリアム(返済猶予)」という考えとはかけ離れていますが、ここに至った経緯 の説明も不十分です。自民党としては十分な審議を求めましたが、わずか2日間の審議で採決を強行したことは誠に残念と言わざるをえませ ん。




